戦争映画が苦手な人にも観てほしい『この世界の片隅に』

映画『この世界の片隅に』を観ました。

戦争をテーマとした内容ですが、戦争映画にありがちな悲惨な光景を描くというより、のどかな日常を切り口としたところに新しさを感じる映画でした。過激な戦闘シーンやグロテスクな描写が苦手な人でも観られますので、その点で戦争映画を敬遠している人には観て欲しい一作です。

私が本作に興味を持ったきっかけは、ラジオで社会学者の宮台真司氏が「これを超えるアニメ映画はない」と絶賛していたことと、広島県呉市という舞台設定でした(私の父方および母方の祖父母が同時代に関わりを持っていた土地)。

正直に言うと、すごい感動した! という感想はありません。私がこの映画に言及したいと思うのは、つきなみながら、戦争というものへの関心を失ったり、遠ざけたりしてしまってはいけないという気持ちからです。

戦争のときは何気ない日常を求め、平和なときは戦争のような非日常を求める…今の日本はどちらかと言えば後者の方向へ向かう風潮があるのではないでしょうか。歴史は繰り返します。

30代の私はギリギリ祖父母から戦争の話を聞いていますが、日常的に耳にするほどではありませんでした。今や私の祖父母はみな他界しており、直接聞く機会はもはやありません。よほど意識的に情報を取りに行かなければ、戦争の現実を知ったり、想像したりすることもないのです。

私は父方の祖父が海軍の軍人家系でしたので、この映画の広島県呉市(軍港があった土地)は、まさに祖父がいた土地です。呉はかつて父と訪れ、軍人名簿のようなものを見せていただいたことがあります。祖父が最後に踏んだ日本の地である横須賀も家族で何度か訪れました。

祖父は30代そこそこで戦死し、今や私の方が長生きをしています。その事実と、過去に訪れた呉や横須賀の記憶から太平洋戦争当時の話には長らく興味を持ち続けています。思えば、これは両親から受けた教育のひとつだったのでしょう。

映画館は平日の昼頃だったこともあると思いますが、若者というよりはお年を召した方が多かった印象です。隣には冒頭の予告編が終わるギリギリまでよくしゃべっている20代くらいのカップルがいましたが、終わった後は静かに去っていきました。心のなかでどんな感想を抱いていたのか、気になります。

自分の次の世代となれば、いよいよ戦争についてリアリティを持って語れる人は皆無の時代となるでしょう。自分から動けば別ですが、身近に見聞きすることは困難です。戦争をまた経験しないよう、戦争の現実を知り続けようとする主体性や想像力がますます求められるだけに、駄文ながらこの映画を紹介しました。

MacBook Pro「Touch Bar」で変わるAdobe Photoshopの操作

新しい MacBook Pro で大きな進化のひとつが Touch Bar ですね。ファンクションキーの列が細長い Retina ディスプレイとなり、拡張性のあるインターフェイスに変更されました。アプリケーションごとに最適なキーが表示されたり、好みにカスタマイズできたりするというのが大きな特徴です。今回は職業柄よく使う Photoshop でわかっている点をまとめました。

ツーハンドによる操作スタイル

touch-bar-twohand

Apple の発表イベントの模様を見ていて印象的だったのは、新しく追加された Touch Bar とトラックパッドを両手で操作しているシーンでした。これはちょっと新しい操作スタイル…ちょっと DJ っぽいですね。

この感じ…数時間前に何かで見たぞ。

そう、これです。

surface-studio

Mac の話を始めながらいきなりこういう話題も何ですが、Microsoft が直近で発表していた Surface Studio に付けることができる「 Surface Dial 」というダイヤル式端末と似ています。かたちは違えど、考え方は Touch Bar と類似するところがありますね。

いきなり余談になりましたが、Touch Bar での Photoshop 操作に戻ります。

ブラシの直径や硬さの調整

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見たままですが、Touch Bar のスライダーを左右に動かすことでブラシの大きさや強さなどを調整できるようです。今までは Photoshop 画面内のパネルにあるスライダーをドラッグする必要がありました。少しこなれた人なら、トラックパッドで2本指を使って左右に指を動かして調整できることもご存知かと思いますが、それと比較しても若干楽かもしれませんね。

同様の操作感から想像するに、フォントサイズやレイヤーの透明度なども Touch Bar で調整が可能になりそうな予感がします。

ヒストリーの操作

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個人的に一番いいなと思ったのは、ヒストリー(作業履歴)を巻き戻す機能です。制作中に何か違うな…と思ったら、戻りたいところまでスムーズに戻れます。発表ではそれまで施した加工を一気に巻き戻り、初期状態の画面まで戻るシーンが披露されました。

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↑あっという間に初期状態に戻ったところの図。

ショートカットキーの例

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Touch Bar 部分の表示例です。一部の方が大騒ぎしていた(?)esc キーや、フルスクリーン表示、新規レイヤーの追加ボタンなどが出ています。このあたりは従来のキーボードショートカットでもまかなえるのではないかと思ってしまう自分もいますが、キーを3個くらい同時押ししなければならないような操作をワンタッチで呼び出せるようになるならありでしょうか。

どうやら「 Favorites 」というボタンがあるようなので、自分でよく使うキーを登録しておくことは可能なのでしょう。慣れている人ほど独自のキーボードショートカットを設定していると思いますので、そのあたりの簡略化や整理が少し進められるのかもしれません。

touch-bar-favorite

その他、レイヤープロパティに特化したキーなども出てきました。レイヤー操作を始めると切り替わるようですので、操作ごとにキー表示が変わるのでしょう。

touch-bar-layer

フルスクリーンでの操作がしやすくなる

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全画面表示(フルスクリーン)にすると Photoshop のパネル類は見えなくなりますが、Touch Bar に加工メニュー等が表示されることで、パネルなしでの操作が従来より行いやすくなります。

発表では Touch Bar に表示されたレイヤー描画モードの加工を次々と施すシーンが紹介されました。

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画像では見にくいですが、Touch Bar にオーバーレイ、ソフトライト、ハードライト、ビビッドライトなどのメニューが並んでいます。

冒頭の画像もフルスクリーンでの作業シーンです。左手でブラシの色を変えながら、右手で背景に色を付けています(と文字で書いてもわかりにくいですので、気になる方はぜひ発表の映像をご覧ください)。よほど絵的な加工を施す人でないと使わないかもしれませんが、新しい表現手段としておもしろそうです。

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2016年12月までのアップデートで提供見込み

これらの Touch Bar への対応は、2016年12月までにアップデートで提供される見込みです。

動く映像でご覧になりたい方は、Apple Special Event. October 2016 の Keynote をご覧ください。Adobe の Photoshop担当Experience Design Manager・Bradee Evans氏の発表は 59:10 あたりから始まります。

以上、簡単ながらまとめでした。

仕事に関する新製品&アプリケーションのキャッチアップは計画的に。

One more thing.(違)

私はデジハリでちょこっと働いているので回し者のようになってしまいますが、Adobe CC はデジハリのオンライン講座とセットだと48%オフです。商用利用もOKなのでご参考までに。※紹介しても私の懐があたたまるわけではございません

お宅訪問をしたら「レター」を贈ろう #lttr_jp

先日、友人宅の猫と戯れて猫欲が増大したふもぱん先生(他称)です。今住んでいるアパートはペット禁止であります。嗚呼。

最近、「手紙」を書くことはあるでしょうか? 私は10代そこそこで電子メールの感動を味わったこともあって(当初はメールが1通届くだけで「(うぉー!)」と心の中で叫んだものです)、手紙はまったく縁遠い通信手段です。デジタル当たり前の時代ではありますが、郵便ポストにチラシやDM以外の郵便物が入っていたときはちょっとしたワクワクが生まれますよね。デジタル世代な人でも、少し手紙的なよさを活かせるのが「レター」というサービスです。

スマホだけでカレンダー形式の手紙を送れる「レター」

「レター」はもう数年前からあり、一時期はメディアにもよく出ていましたのでご存知の方も多いでしょうか。スマホのアプリで写真を選び、送り先の住所とメッセージを入力するだけで、カレンダー形式の手紙を発送してくれる、というサービスです。

私は当初たまに利用していたのですが、友人や知人の住所を知る機会が意外に少ないので、気づけばご無沙汰に…。

そんな中、最近友人宅に行く機会があり、当然ながら住所も知ることになりました。友人宅には猫様がおり、奥様が溺愛されているご様子。私も負けず劣らず猫愛を秘めているため、猫様と戯れるかたわら、もれなくスマホで激写させていただきました。

猫欲の充足と同時にさらなる猫欲の増大もまねき、普門だけにやや悶々としつつ友人宅から帰宅。お礼のメッセージを送ろうかと思ったとき、ふと「レター」の存在を思い出したのでした。そこで久々に送ったのがこちら。

letter-sample

レターのいいところは、自分の家にも送れるところです(猫欲の増大による引越衝動を回避するため、今回は自分用には送りませんでした)。猫様を溺愛されていた奥様はよろこんでくだすっただろうか。

ペット愛に満ちたお宅に限らず、何らか記念の写真を撮ったときはよいサービスですね。このブログを書いているのはお盆休み真っ最中ですが、実家や親戚宅、旧友宅などに行かれた方は、つかってみると喜ばれるかもしれません。

ちなみに招待コード「 W9E68 」を使っていただくと、画面の前あなたも私も毎月1通無料(送料80円は別途)になるので、そこんとこよろしくお願いします(真顔)。私は「レター」のサービスをつくられている ROLLCAKE Inc. さんの回し者ではありませんが、そこんとこよろしくお願い申し上げます。これをアピールしたいがために、このブログを書いたわけではありませんので、そこんとこ…。

レター|両親が喜ぶカレンダーの便り

小さな親切は計画的に。

イケてない京大生の大言壮語に笑った森見登美彦『太陽の塔』

久々に小説を読んで笑ったふもぱん先生(他称)です。

ある日、我が家の書棚を眺めていると森見登美彦さんという方の小説が複数あることに気づきました。自分以外の本も多数収まるようになった我が家の本棚。著者別に並べてあるわけでもないので意外に気づきませんでしたが、これは小さな発見…と不意に手にとったのが『太陽の塔』でした。

新潮文庫の裏表紙にある本の小さな紹介文を見ると、読書が苦手で読書感想文を書くために唯一ココだけ読んでいた小学生時分の自分を思い出します。ココだけ読んで無理矢理読書感想文をしたためるわけです。提出期限という慈悲無き存在を前に、苦し紛れで「感想文」をひねりだす…そこには一種の妄想力が必要だったわけですが、それはそれでよいトレーニングになったのでは、と30代半ばにして思います。

余談が過ぎました。

そんな私なので、出版社の方々の叡智が詰まっているであろうココの引用から。

私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった! クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。

舞台は京都です。明言されているようないないような、もはや記憶が定かではありませんが、登場するのは京大生各位でしょう。作者の森見登美彦さんも京大出身ですし、本作は作者が大学院生時代に書かれたものです。

吉田寮にみる京大生への妄想

私は京都大学に(物理的に)入ったことはありますが、その実態はよく存じあげておりません。一般的な事実を知る限り、無論、勉強がおできになることは確かでしょう。

国内で最高峰とされる東京大学と比較されることもありますが、私が勝手に妄想する京大生は、東大生を「優等生」という檻に閉じ込められた退屈な存在として断罪し、我が道を独創する個性的な存在、というイメージです。

もちろん京大生すべてに当てはまるわけもありませんが、こんな気持ちをマグマのごとく内に秘めている京大生は一定数いるに違いない、と勝手に想像します。これはあくまでも私の妄想が生み出したイメージであり、東大生も京大生も、ついでに私も悪くありません。ごめんなさい。

こんな妄想を広げてしまう一因は、京大の「吉田寮」のイメージが大きく起因しているかもしれません。あなたはご存知でしゅか、吉田寮を。あえてミスタイプをそのままにしましたが、ご存じですか(再)。

スライドショーには JavaScript が必要です。

ここで育まれる生命力たるや、と思いませんか。

今回読んだ小説を紹介するには少々過度な偏向がかかってしまう感は否めませんが、作中で登場する住居の描写や、男子大学生たちが集まって垂れ流すという「男汁」なる表現を見れば、行き過ぎたイメージでもないでしょう。

知性の無駄使いがよい

本作『太陽の塔』は、いろいろこじらせている典型的なイケてない大学生の生活を垣間見ることに魅力があります。ただの学生生活なら大して面白くもない危険をはらんでいますが、興味深いのはその表現力です。豊富な語彙力と遠回しで大げさな言い回しがよいのです。多少人格を疑われるかもしれない引用ですが、ほんの一部だけ紹介を。

 その日も私はビデオ屋で美しき女人の新作チェックに余念がなかった。
哀しいことに愛車「まなみ号」がどこか遠くへさらわれてしまったので、ビデオ屋へ来るのもひと苦労だが、私は紳士の義務を厭うような責任感のない男ではない。むしろ、かくのごとき逆境にあってますます荒れ狂う内的野獣の手綱を引き締めるためには、なお一層紳士であらねばならぬと言えよう。

小説をかたわらにキーボードをペシペシしているうちに、己の保身を思って引用するか否かを迷いつつも、自らの顔がゆるむのを感じるため、このまま引用を断行する所存です。この低俗な中身を意味深に表現するあたり、京大生の知性が無駄に消費されている感じで好きです。

「愛車」とは自転車のことですが、「まなみ号」などと命名し、無駄に愛を注いでいるあたりもよいです。作中には「水尾さん」という元彼女も登場するわけですが、元カノよりも自転車の方に愛を感じた瞬間もあります。自転車を「彼女」と表現していましたし。ちなみに文庫版『太陽の塔』のあとがきは、本上まなみ氏が書かれております。

その他、ゴキブリキューブをめぐる描写などもぜひ紹介したいところですが、私にも多少はある男汁の精神に反しますので我慢しておきます。

クリスマスを前に、「おのれ、キリストの祭典にうつつを抜かしおって」などと心の中でつぶやいたことがある方は、きっとたのしめる作品です。ここまでで「(うわっ)」と内心引いてしまうポイントがあった方は決して手に取らないでください。

妄想は計画的に。

森見登美彦さんの作品を複数読んでいるという御仁曰く、『太陽の塔』の表現が好みなら、『四畳半神話大系』もおすすめとのこと。私はさっそくかたわらに置いております。

参考サイト)
Wikipedia – 京都大学吉田寮
CNN – Yoshida-ryo: Dilapidated, decrepit and downright dirty

【図解】考えやアイデアを深める過程とは

話すより聴く方が好きで、有難がられたり、怒られたりしているふもぱん先生(他称)です。

今回は抽象度高めですが、何かを考え、その考えを深めていくとはどういうことなのか? について書きます。この認識があると、有意義な思考や議論ができるのだろうな〜という思いから、ふと記録しておく気持ちになりました。

主に図解ですが、以下に描く図は私のオリジナルではありません。どこかで見かけ、なにこれわかりやすい、と思った瞬間頭にインストールされたものなのですが、出典が不明です(心当たりのある方、いらっしゃいますでしょうか…)。たぶん数年前に見かけたもので、かつ瞬間的な記憶であることから、私が都合よく解釈したり、考えを加えたりしている可能性も大です。

私の頭に一瞬で入ってきた図の結論としては以下です。

考えやアイデアを深めることのイメージ

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「自分の考えA」と「他者の考えB」をすりあわせ、共通部分の確認と相違部分の埋め合わせをしたうえで、「新しい考えC」を出す、というものです。どうでしょう? 既に眠くなってきましたか? その眠さを加速するために、少し順を追って説明してみます。テストには出ないので、寝てもいいんですよ。

1. まず「自分の考えA」と「他者の考えB」を表明し、議論を始めます。

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議論をする前に、お互いが自分の考えをある程度持っておく必要はありますね。仕事ならまだしも、普段のゆるいコミュニケーションならそこまで固く考えなくてもいいでしょう。

2. お互いの共通点を発見します。

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いきなり「お前の考えはおかしい」などと闘争的な議論を始めるのが好みな方は関係ないかもしれませんが、まずは分かり合える部分を確認する方が一般的に安全でしょう。

3. 考えの相違点を発見します。

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共通点の発見が限度に達すると、次は相違点の発見が始まります。実際の議論では、共通点と相違点は同時にいろいろ発見されると思いますが、図解的には上図のようなイメージです。お互いの相違点は何なのか? それは新しい見方として受け入れられるか? 反論があるか? などなど、ここからが本当の議論のスタートでしょう。

4. 相違点を埋めて、土台を固めます。

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自分にはない考えを発見し、譲歩や反論を繰り返すことで、新しい考えを生み出すための土台固めをします。納得できないけど、まぁ理解はできる、といったレベルのものもここに入るでしょう。

ここでも「お前の考えはおかしい」などと闘争的な姿勢をとると、戦争の発端になります。戦争を始める意図がある場合は別ですが、議論を深めたい場合は相互に理解し合う姿勢(カタカナで言うとオープンマインドというやつでしょうか)が必要ですね。

5. 新しい考えを発見します。

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万事うまくいくとは限りませんが、1.から4.の過程を経て議論を深めることで、「新しい考えC」へ至ります。
以上が冒頭の結論的な図に至る過程のイメージです。

あくまでも概念的な整理ですが、自分たちの議論が置かれているのはどの段階なのか? を意識するツールとして使えます。そもそも議論を始める1.の段階の準備ができていないのか、2.や3.で共通点や相違点を見出すことができていないのか、分かりあえているけれど、あたらしい考えになかなか至らないのか…などです。

自分の考えを深めるための「自分内議論」

人と議論を始める以前に自分の考えをある程度育てておくとよいわけですが(話しながら育てる場合もあります)、そこは自分内議論(自問自答ともいう)をしておきます。こちらも前述までの図がそのままイメージに当てはまります。

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自分の中で「こういう考えがある」、「いや、こういう考えもあるな」と複数の考えを突き合わせながら、徐々に考え(△で表現しているもの)を育てていきます。

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よく指摘されることとしては、「悩んでいる」と「考えている」はまったく別物である、ということも大切です。

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ヤフーのチーフストラテジーオフィサー 安宅和人さんの著書『イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」』では、以下のように書かれています。

「悩む」と「考える」の違いを意識することは、知的生産に関わる人にとってはとても重要だ。(中略)これを伝えた若い人たちを見ていると、この本当の意味がわかって実践に入るまでに1年程度かかることが多い。(P.6)

何が違うのか? という話しはまた長くなってしまいそうですが、悩まずに考えるためには「言葉にして書く」がシンプルな解決策です。天才的な人なら、頭の中で考えを組み立てられるのでしょうが、私を含め、多くの人にとっては「書く(言語化する)」ことが、考えることの第一歩でしょう。同著では以下のように強調されています。

人間は言葉にしない限り概念をまとめることができない。(中略)言葉を使わずして人間が明晰な思考を行うことは難しいということを、今一度強調しておきたい。(P.51)

考えが浅いと、飲み込まれる。

予め考えていないと、人と議論する際に以下のような構図になり、議論を始めると、考えが浅い人が深い人の方に飲み込まれることになります。それはそれで学びになるわけですが、仕事の場で「お互い考えてから議論しよう」という設定があるなら、予め自分の考えを深めておくべきですね。

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まとめ

考えるという行為は、実態をつかみにくいものです。
お互いの考えを議論する、突き合わせるというとき、今回のような図解のイメージを共有できているとよいのでは、と思いまとめました。結論の図を再掲してしめくくります。

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この図のネタ元をご存知でしたら、情報をいただけますと幸いです。

参考文献

※今回の図が出てくる本ではありませんが、図のことを思い出すきっかけとなった本です。

パンの脅迫観念―広尾のBONDI CAFEでフレンチトーストを食す

「ふもぱん」なる名称が定着しているがゆえ、その名の宿命なのか、パンにくわしい人と思われております(実際はどうか甚だ疑問である)。

「おいしいパン屋はどこですか?」
「至高のパンを教えてください。」
「ふもぱんの中には何が入っているんですか?(答えは大福)」

・・など。

いやいや〜と否定しつつも、外的環境の影響力は恐ろしいもので、街を歩けば自然とパン屋が目に入り、本屋で「パン」の文字があれば目にとまります。こわいですね。

ある日は鶯谷の《 DEN 》という昔ながらの喫茶店で、「グラパンセット」なるものが目に入り、思わず注文。地獄をみました。

ほぼ一斤なんじゃないかと思われるパンの中身がくり抜かれ、そこにグラタンがなみなみと注入されているのです。しばらくパンは見たくないと、一人、鶯谷の片隅で泣きました。

そんな「パン的強迫観念」に日頃から晒されている私なので、たまにパンに関わる投稿をしないと、大量のパン粉で窒息して死に至るのではないか? などと心配になります。

今日は広尾にある《 BONDI CAFE(ボンダイカフェ)》にて、フレンチトーストをいただきました。密かにリピートしている逸品です。

フレンチトーストというと、ホテルオークラのふわふわフレンチトーストが至高の名品として思い出されます(自宅で再現を試みたほど)。

24時間寝かせるというホテルオークラの手間は、プリンですか、これは? と思ってしまう官能的な世界観を作り出します。お値段も相応です(比較的近い世界観を手軽に体験するなら新宿三丁目の《 CAFE AALIYA 》が対案)。

そんなフレンチトーストが唯一犠牲にしているのは、わずかなカリカリでしょう。

BONDI CAFEのフレンチトーストには、その少しのカリカリ感が活きています。ナイフを入れたときのサクリとした手応え、口に運んだときの心地よい感触、やわらかな本体との対比と狂宴。900円の価値はあろうぞ。ほめてつかわす。

広尾にお立ち寄りの際はご参考に。あ、代々木の方にもあるみたいですが、そちらは店の前を何度か素通りしたことしかありません。

いずれも土日は混みあうため、予約しておくのが賢明です。今回も予約しましたが、1時間弱の滞在という条件がつきました。予約なしで来店していた方は「1時間ほどお待ちいただきます」と。

並んででも、パン。パンの奴隷は私だけではありませんでした。

参考文献)※BONDI CAFEは特に関係ありません

フリーランス3周年と会社員

格安SIMに変更する旨を実家の母に伝えたところ、「お金ないの?」と心配されたふもぱん先生(他称)です。

2016年1月末で、フリーランスになって丸3年。2月から4年目に突入しました。

みなさまのおかげです

お仕事は人様とのつながりと、そのご紹介が100%。
フリーランスになってからの3年間、自分の怠惰な面もありつつも、ほぼ暇なく仕事をしてきました。お仕事のご相談をいただけることには心の底から感謝しております。仕事がなくなれば生活できなくなる身分ですから…母に心配されるのも無理はありません。私が日々、空気を吸ったり吐いたりできるのは、ひとえにみなさまのおかげでなのです。

そもそもフリーになったのも、知人からのご相談がきっかけでした。7年弱勤めた会社をやめ、しばし己との対話をするため(ということにしている)ミスド通いをしていたころ(当時陳列されていたほぼ全商品を食べ尽くした)、お仕事の相談をいただいて、自然とフリーになりました(計画的無計画です)。

時間・場所・人の偏りを見直すことから

大前研一さんの名言としてよく引用されるのが、

人間が変わる方法は3つしかない。ひとつ目は時間配分を変えること。ふたつ目は住む場所を変えること。3つ目は付き合う人を変えること。

というものですが、自分の状況変化はまさに当てはまっていました。

抽象化すれば、「時間・場所・人」ですが、この3要素に関わることを変えたあたりから、自分の生き方も変わりました。ヒントは「偏り」です。この3要素に長らく偏りが生じていると思う節があれば、それは変えどきなのです。

私の場合は、会社員当時、「時間=仕事・場所=会社・人=同僚」が90%くらいを占めていました。これは変えどきです。もちろん一時的にはありですが、偏り期間が長過ぎると不具合が出てきます(感覚的には3年で1周期)。

先の大前研一さんの言葉の続きが、

どれかひとつだけ選ぶとしたら、時間配分を変えることが最も効果的なのだ。

ですが、時間の使い方を変えない限り、行く場所も、会う人も変えられません。至言ですね。まずは無理矢理にでも時間の使い方を変え、場所や人の要素を変えることです。私の場合も、仕事以外の時間を意識的に増やしたことが転機につながりました。

会社員も基本はフリーランス

フリーランス3周年ということで、ある程度決まった仕事の仕方が定着してきました。それは偏りになりますし、油断するとルーティンになってしまいます。次の3年(仮)を見すえて、自分の力量や仕事の仕方も見直さないといけないな、と思う今日このごろ。このブログのタイトル通り、「自分のアップデート」ですね。

母からは「早く会社員になりなさい(フリーランスは不安定だから)」というメタメッセージを定期的に受け取ります。

フリーランスになって気づいたのは、会社員もマインド的にはフリーランスじゃないといけないよね、ということ。会社に入れば安泰という時代でない、とよく言われますが、それなら全員フリーランスになるつもりじゃないといけません。

そういうと危機管理のようでつまらないですが、会社員がフリーランス的に動ければ(所属する会社以外の仕事もする)、会社を超えた仕事や人とのつながりで、新しい仕事を生み出しやすそうだな、と妄想します。自社の社員を有期でフリーランスにしてみる、という取り組みをする会社が出てきてもおもしろいのではないかと(もうあるのかな)。

というわけで、今後の私がどうなるのか、私自身もよくわかりませんが、ベースはフリーランス、ということは変わらず、今後も息を吸ったり吐いたりできるように精進いたす所存です。今後とも、何卒、どうぞ、どうか、宜しくご指導ご鞭撻の程、お願い申し上げ、たてまつります候。

「時間・場所・人」の見直しは計画的に。

デザイナーの頭の中をのぞく〜祖父江慎+コズフィッシュ展:ブックデザイ〜

紙のデザインは大学時代にたしなむ程度だったふもぱん先生(他称)です。

日比谷図書文化館で開催されている『祖父江慎+コズフィッシュ展:ブックデザイ(←誤字ではない)』に行ってきました。用事で新橋方面へ行く機会があったので、約束の前に滑り込みした次第です。

ひとくせあるブックデザインの数々

ブックデザインに関心のある方なら、その名を知っている方も多いであろう祖父江慎さん。ひとくせあるデザインが特徴です。

マンガで言えば、吉田戦車の『伝染るんです。』(1990年)や、

小説で言えば、京極夏彦『どすこい(仮)』(2000年)、

最近では、新装版の夏目漱石『心』(2014年)など、相当数の本を手がけていらっしゃいます。


上記『心』にいたっては、Amazon だとタイトルに「(祖父江慎ブックデザイン)」とわざわざ入っているほどですね。

先にあげた『伝染るんです。』も『どすこい(仮)』も、古書店や書店で手にとった記憶があります。

本のジャケ買い

本屋さんに行くと、興味がなくてもふと手に取りたくなる本はないでしょうか? 私は「本のジャケ買い」をしてしまいそうになることがあるのですが、「あ、この本いいな。」と手にとって、装丁を担当者した人の名前を見ると、「あ、またあの人だ。」となることがしばしばあります。

本の表紙デザインはもちろん、紙の質感や形など、見ているだけで伝わってくる、不思議な魅力が本にはあります。パッと見て、触ってみたい、と思わせる本に出会うと、「目にも触覚があるな」と感じます。感覚的に手に取りたくなる本は、だいたい中身の印象もいいですね。

デザイナーのデザイン指定

今回の展示は、祖父江慎さんの作品が並べられていると同時に(残念ながらほとんど手にとることはできませんが)、デザインやレイアウトに施されるデザイン指定の一端が垣間見えます。展示は撮影NGなので、ちかしいイメージとしては以下のようなもの。

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雑誌『 Typography 』( Issue 08 )の一部ですが、どこをどう調整しているか、の例です。小さい「ッ」や「ァ」、「ー」のサイズ感を微妙に調整していることがわかりますね。

その他、「、」や「。」、カッコなどのいわゆる約物だけフォントやサイズを変えたり、漢字とひらがなで差をつけたり、普通の人が見たら「こんなことしてるの!」というような、細かすぎて伝わらない(かもしれない)調整の事例が取り上げられています。

個人的には、同じフォントでも、漢字によっては前後のバランスを見て大きさを調整している、というのが新発見でした。そこまでは目が行き届いていなかった…のですが、よくよく見れば、違和感を覚えうる部分ですね。

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・・といったデザイン指定を垣間見れるのが、『祖父江慎+コズフィッシュ展:ブックデザイ』です。

展示で登場するブックデザイン(一部)

恩田陸『ユージニア』(単行本版)では、本文がわずかに1度傾いており、一番右の行と一番左の行とで、一行の文字数が違います。不安定な作品の世界観を表現しているようです。

次は新潮社から出ている『悪趣味百貨』。こちらは字にしてお伝えするのはどうも抵抗があるのですが、本文の中で「う」と「ん」と「こ」だけが、他の文字と違うテイストになっているのです(お察しください)。この結果どうなるかはご想像通りかもしれませんが、この3文字だけ浮き上がってみえるのです(お察しください)。もはや気が散って本文が読めません。こちらは中身をご紹介しかねるので、どうしても気になる方は書店か本展覧会へ。

あとは冒頭でもご紹介した新装版の夏目漱石『心』ですね。

内容紹介によると、

『心(こころ)』刊行百年を記念し、ブックデザインの第一人者にして自他ともに認める熱烈な漱石本ウォッチャーの祖父江慎が手掛ける新装版。漱石自筆の原稿と装画に立ち返り、デザインから裸の漱石に迫る! 歴史的かなづかいを読みやすい書体で組み、緻密な工夫と遊び心いっぱい。モノとしての本の魅力溢れる一冊。

とあります。力、入ってそうですね。

ちなみに祖父江さんの事務所には、漱石の『坊っちゃん』が新旧500冊以上あるそうです。時代や出版社の違いから文字組みの変遷を研究されているそう。

ノンブル(ページ数の表記部分)には、漱石自筆の文字を拾って使うなど、細かい工夫がたまりません。この『心』に関しては、冒頭の『 Typography 』( Issue 08 )で特集もされており、祖父江さんの意図が詳細に紹介されています。気になる方はこちらを読まれるのもよいです。

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チラシにも見られる細かいネタ

細かい工夫は、展覧会のチラシにもちょいちょい見られます。

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会期日程の「一月二三日」に「イチ、二、サン」とルビがふってあったり(読めるがな…でも1・2・3っていう並びはいいよね的な)、「二月一四日」には「ヴァレンタインデー」、「二月一六日」には「天気図記念日」とルビがふってあったりします。別になくてもいい情報ですが、遊び心を感じますね。

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「日比谷図書文化館 特別展」の文字も順当に考えればまっすぐ置くところでしょうが、微妙に傾いています。割りと小さい文字ですが、これだけでもちょっとした存在感が出ます。

まとめ

あれこれ書いてきましたが、展示自体は小規模で2フロアほどです(入館料300円)。ちょっと興味がある人におすすめ、というよりは、既に祖父江慎さんという人が好きな人、ブックデザインが好きな人向きと言えます。

会場の日比谷図書文化館は文字通り図書館なわけですが、図書館の2階(パープルゾーンというエリア)には関連展示が少しあります。展示の本は手に取れませんので、(ほんの一部だけですが)手にとってみたい方は図書館にも立ち寄ってみるのもありです。

◉ 会期
2016年1月23日(土)~3月23日(水) ※2月15日(月)展示替え
 前期「cozf編」:1月23日(土)~2月14日(日)
 後期「 ish編」:2月16日(火)~3月23日(水)
(休館日:2月15日(月)、3月21日(月・祝))

◉ 会場
日比谷図書文化館
千代田区日比谷公園1番4号
1階 特別展示室

◉ 開室時間
平日 10:00~20:00、土曜 10:00~19:00、日・祝 10:00~17:00

◉ 観覧料
一般300円、大学・高校生200円、千代田区民・中学生以下、障害者手帳をお持ちの方および付き添いの方1名は無料

ちなみに

※御詫び
この度、ご来場のお客様への配布用小冊子の製作が遅れ、配布が間に合わない事態となりました。
展示解説書の配布開始は2月10日(水)を予定しております。

とのことなので、気になる方はご注意を。

日比谷遠いしな〜という方で、今回のような内容が気になる方は以下の本がおすすめ。フォントの歴史や選び方、ブランディングの話が簡潔にまとめられています。

おまけ:プロントで《まい泉》のかつサンドを

会場と同じフロアには《ライブラリーダイニング日比谷 プロント×まい泉》があります。《まい泉》は、あのトンカツの《まい泉》です。不思議な組み合わせですね。売り切れていなければ、かつサンドが頼めますぞ。

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細かいこだわりの研究は計画的に。

祖父江慎+コズフィッシュ展:ブックデザイ(日比谷図書文化館)

WebディレクターにおすすめのPodCast 3選

フリーランスなので家事をしつつ PodCast を聴くのが習慣になっているふもぱん先生(他称)です。

「耳学習」というのは便利なもので、両手がふさがっていても聞けますし、歩いていても聴ける、というのが大きなメリットです。私は家事をしているときや移動中、散歩中によく PodCast を聴いては「ほぅ」と脳内でうなずいております。アイデアは歩いていると生まれやすい、などと言われますが、「散歩×PodCast」は新たな考えが浮かぶヒントになるのでおすすめです。

実は幅広いジャンルのものを聴いているのですが、今回は仕事に絡めて「Webディレクター向け」という切り口で厳選したもの3つご紹介します。

  1. Automagic Podcast(Web全般・デザイン・制作系)
  2. AccSell — Accessibility Central(アクセシビリティ系)
  3. Rebuild(エンジニア系)

多彩なゲストが毎回登場する「 Automagic Podcast 」

真っ先にご紹介するのは長谷川恭久さんが配信されている「 Automagic 」。長谷川さんはセミナーにもよく登壇されていますので、同業の方ならご存知の方も多いでしょうか。

毎回Web業界の多彩なゲストが登場され、長谷川さんとトークする形式で進みます。内容はデザインや制作、その周辺にまつわるお話がメインです。時間は会により様々ですが、1〜2時間くらいが多いでしょうか。ゲストはセミナーにも登壇されるような方が登場されることも多いため、「いそがしくてWeb系のセミナーに行けない…」という方は必聴です。

何よりすごいと思うのは、継続されている、ということ(そこかい、というツッコミもありそうですが)。PodCast は、途中から更新されなくなるものが珍しくないのですが、Automagic さんはだいぶ前から聴かせていただいています。長谷川さんというフィルターを通してずっと聴いているためか、軸がぶれないのがいいのかもしれませんね。

Automagic Podcast

アクセシビリティに特化した「 AccSell(アクセル)」

こちらはアクセシビリティというジャンルに特化しているため、実にわかりやすい PodCast です。反面、興味がないとつらいかもしれませんが、Webディレクターたるもの、幅広いジャンルをカバーしておきましょう。本で読むのが大変でも、耳で聴くなら入りやすいですよ。我々はいつかおじいちゃん、おばあちゃんになり、自然と不自由なことが増えてくるはず。将来の自分たちのためにも理解を深めておきましょう(言うは易し、なのですが)。

メインパーソナリティの中根雅文さん、植木真さん、アシスタントの山本和泉さんの3人がトークする形式です。中根雅文さんは全盲の方で、お話にこの上ないリアリティがあります。Web業界の一部では軽く名物感がありますが、植木真さんの「芸」もいいスパイスになっております。時間は30分〜1時間くらいのものが多いですね。

こちらの PodCast は、昨年末の「 CSS Nite Shift9 」ではじめて知りました。聴き始めてまだ日は浅いのですが、過去の収録にさかのぼって定期的に聴いています。

AccSell

エンジニアたちの会話に聞き耳をたてる…「 Rebuild 」

シックス・アパートやクックパッドに在籍されていたエンジニアである宮川達彦さんが、毎回1〜2名のゲストとトークを展開するテック系 PodCast 。エンジニアの方が中心で、実を言うと100%理解できていませんが、そこはWebディレクターたるもの、幅広いジャンルをカバーしておきましょう(2回目)。

私はせいぜい HTML、CSS、JavaScriptちょこっと、くらいのレベル感でしかコンピューターと対話できませんので、たまに何が話されているのかさっぱりわからないこともあります。ただ、仕事柄エンジニアの方と会話することもあるので、わからないなりに耳を慣らす意味でも聴いております(聞き慣れない横文字が出てくるとググります)。

ゲストには元はてなの伊藤直也さんや元Appleや元Googleのエンジニアの方など、普段あまりお話を聴く機会がないであろう方が登場されます。時間は30分〜1時間半くらいが多いでしょうか。

Rebuild

まとめ

上記以外にも複数聴いているのですが、あえて3つだけ選ぶなら…と仮定してチョイスしました。PodCastを聴く習慣がない、というWebディレクター各位はおためしあれ。打合せの移動中などにいいですよ。

そういえば、最近リクルートの Media Technology Labs が運営する「 POSTD 〜プログラミングするエンジニアに向けたトレンドメディア〜 」でも PodCast が始まったようです。こちらも聴いてみます。

POSTD Podcast

ところで耳栓型のワイヤレスイヤホンがほしい

ちなみにこの関連で気になるガジェットが、耳栓型のワイヤレスイヤホン『 EARIN 』。

今は有線のイヤホン(iPhone付属のもの)で聴いているのですが、やはり線がプラプラしていると邪魔になることが多いのです。音質はそこそこのようですが、幸い PodCast を聴くくらいなら気にならないでしょうし、ひかれています。ちょっとお高いのですが…。

耳学習も計画的に。

PHP 5.4から5.6のアップデートでWordPressへの影響は見られず

お客さまのサーバーで PHP のアップデートがある、ということで WordPress への影響を少し心配していたふもぱん先生(他称)です。

昨年、ノーマルなサイトをWordPress化した案件がありました。今回、そちらのサーバーで PHP のアップデート( PHP 5.4 から PHP5.6.17 )があるということで、念のため事前に調査を実施。ですが、何か影響が出るという事例は見つけられませんでした。英語で「 WordPress 4.0 では問題なかったよ」という情報が1つ見つかった程度。

WordPress 4.3.1ではPHPのバージョンアップによる影響なし

結論としては、「影響なし」だったのですが、私のように気になる人が世界のどこかで検索されるかもしれませんので、ここに記します。

PHPのバージョンアップ:PHP 5.4 → PHP5.6.17
WordPressのバージョン:WordPress 4.3.1
※WordPressは4.4.1が最新でしたが、諸般の事情によりまだアップデートしていない状態

以上、ですが、あまりにも簡潔なブログなので、少しつぶやきを。

WordPressはメンテナンスコストがかかる

ここ2〜3年くらいは、本当に WordPress の案件が多く、お客さまからも「 WordPress でお願いします」と言われることが珍しくありません。

コストを重視すると、たしかに WordPress は優秀です。が、その後のアップデートの対応などを考えると、大きなサイトほど慎重さを要すなぁ、と思う今日このごろです。

実際、古いバージョンの WordPress で「乗っ取り」を受けているサイトも過去にありました。WordPress は世界的に利用されているため、同時に悪い人たちにも狙われやすいのです。バージョンアップを放置しすぎると、最新版とのギャップが大きくなりすぎて、安易にバージョンアップできません。事前にテストサーバーを用意して検証してみる、などの対応が必要です。

また、WordPress 本体はそう簡単に消滅しないはずですが、WordPress 内で使うプラグインは個人が開発しているものも珍しくありません。それらのサポートなりアップデートが突然なくなる、ということは多々あります。プラグインを多用するようなサイトは、先々のことも考えて選定する必要がありますね。

サイトの将来設計も計画的に。

参考情報
WordPress and PHP 5.6(英語)

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One fell asleep, and woke up nearly buried Photo – Visual Hunt