【図解】考えやアイデアを深める過程とは

話すより聴く方が好きで、有難がられたり、怒られたりしているふもぱん先生(他称)です。

今回は抽象度高めですが、何かを考え、その考えを深めていくとはどういうことなのか? について書きます。この認識があると、有意義な思考や議論ができるのだろうな〜という思いから、ふと記録しておく気持ちになりました。

主に図解ですが、以下に描く図は私のオリジナルではありません。どこかで見かけ、なにこれわかりやすい、と思った瞬間頭にインストールされたものなのですが、出典が不明です(心当たりのある方、いらっしゃいますでしょうか…)。たぶん数年前に見かけたもので、かつ瞬間的な記憶であることから、私が都合よく解釈したり、考えを加えたりしている可能性も大です。

私の頭に一瞬で入ってきた図の結論としては以下です。

考えやアイデアを深めることのイメージ

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「自分の考えA」と「他者の考えB」をすりあわせ、共通部分の確認と相違部分の埋め合わせをしたうえで、「新しい考えC」を出す、というものです。どうでしょう? 既に眠くなってきましたか? その眠さを加速するために、少し順を追って説明してみます。テストには出ないので、寝てもいいんですよ。

1. まず「自分の考えA」と「他者の考えB」を表明し、議論を始めます。

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議論をする前に、お互いが自分の考えをある程度持っておく必要はありますね。仕事ならまだしも、普段のゆるいコミュニケーションならそこまで固く考えなくてもいいでしょう。

2. お互いの共通点を発見します。

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いきなり「お前の考えはおかしい」などと闘争的な議論を始めるのが好みな方は関係ないかもしれませんが、まずは分かり合える部分を確認する方が一般的に安全でしょう。

3. 考えの相違点を発見します。

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共通点の発見が限度に達すると、次は相違点の発見が始まります。実際の議論では、共通点と相違点は同時にいろいろ発見されると思いますが、図解的には上図のようなイメージです。お互いの相違点は何なのか? それは新しい見方として受け入れられるか? 反論があるか? などなど、ここからが本当の議論のスタートでしょう。

4. 相違点を埋めて、土台を固めます。

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自分にはない考えを発見し、譲歩や反論を繰り返すことで、新しい考えを生み出すための土台固めをします。納得できないけど、まぁ理解はできる、といったレベルのものもここに入るでしょう。

ここでも「お前の考えはおかしい」などと闘争的な姿勢をとると、戦争の発端になります。戦争を始める意図がある場合は別ですが、議論を深めたい場合は相互に理解し合う姿勢(カタカナで言うとオープンマインドというやつでしょうか)が必要ですね。

5. 新しい考えを発見します。

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万事うまくいくとは限りませんが、1.から4.の過程を経て議論を深めることで、「新しい考えC」へ至ります。
以上が冒頭の結論的な図に至る過程のイメージです。

あくまでも概念的な整理ですが、自分たちの議論が置かれているのはどの段階なのか? を意識するツールとして使えます。そもそも議論を始める1.の段階の準備ができていないのか、2.や3.で共通点や相違点を見出すことができていないのか、分かりあえているけれど、あたらしい考えになかなか至らないのか…などです。

自分の考えを深めるための「自分内議論」

人と議論を始める以前に自分の考えをある程度育てておくとよいわけですが(話しながら育てる場合もあります)、そこは自分内議論(自問自答ともいう)をしておきます。こちらも前述までの図がそのままイメージに当てはまります。

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自分の中で「こういう考えがある」、「いや、こういう考えもあるな」と複数の考えを突き合わせながら、徐々に考え(△で表現しているもの)を育てていきます。

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よく指摘されることとしては、「悩んでいる」と「考えている」はまったく別物である、ということも大切です。

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ヤフーのチーフストラテジーオフィサー 安宅和人さんの著書『イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」』では、以下のように書かれています。

「悩む」と「考える」の違いを意識することは、知的生産に関わる人にとってはとても重要だ。(中略)これを伝えた若い人たちを見ていると、この本当の意味がわかって実践に入るまでに1年程度かかることが多い。(P.6)

何が違うのか? という話しはまた長くなってしまいそうですが、悩まずに考えるためには「言葉にして書く」がシンプルな解決策です。天才的な人なら、頭の中で考えを組み立てられるのでしょうが、私を含め、多くの人にとっては「書く(言語化する)」ことが、考えることの第一歩でしょう。同著では以下のように強調されています。

人間は言葉にしない限り概念をまとめることができない。(中略)言葉を使わずして人間が明晰な思考を行うことは難しいということを、今一度強調しておきたい。(P.51)

考えが浅いと、飲み込まれる。

予め考えていないと、人と議論する際に以下のような構図になり、議論を始めると、考えが浅い人が深い人の方に飲み込まれることになります。それはそれで学びになるわけですが、仕事の場で「お互い考えてから議論しよう」という設定があるなら、予め自分の考えを深めておくべきですね。

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まとめ

考えるという行為は、実態をつかみにくいものです。
お互いの考えを議論する、突き合わせるというとき、今回のような図解のイメージを共有できているとよいのでは、と思いまとめました。結論の図を再掲してしめくくります。

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この図のネタ元をご存知でしたら、情報をいただけますと幸いです。

参考文献

※今回の図が出てくる本ではありませんが、図のことを思い出すきっかけとなった本です。