フランス旅行へ行く際、昔からメニエール病を患っている家族からこんなことを言われた。
「フランスにメニエールさん(メニエール病の由来となっているフランス人医師)の墓地があるらしいから、お参りに行ってきて。笑」
家族が言うには、メニエール病に関する本に「メニエールの墓地を訪ねて以来、病気の再発はない。」と書いているコラムがあったのだそうだ。
私自身は願掛けにあまり興味はないものの、家族の症状が直近でだいぶ悪くなっていたこともあり、代理でお墓参りをして家族の気持ちが少しでも前向きになるなら…とお墓の場所を調べ、実際に訪ねることにした。
上の写真が実際にお参りに行ったプロスペル・メニエール(Prosper Menière)のお墓。所在地はモンパルナス墓地(Cimetière du Montparnasse)だ。日本語で調べた際、「モンマルトルの墓地」と書いているブログ記事があったが、響きが似ており紛らわしかったのかもしれない(モンパルナスとモンマルトル…確かにちょっと見間違えそうだ)。
モンパルナス墓地はかなり広いが、位置としては墓地内のノール通りという通りの北西の端の方にある。Googleマップで示すと以下の位置だ。
地図がうまく表示されない場合は、https://goo.gl/maps/vGWUzfgWDNNNLqR88 を直接開けば表示されるかもしれない。
海外の墓地でお参りというのは初経験だったが、ひとまず手を合わせて家族の病状が悪化しないことを祈った。思えば、自分も遺伝でメニエール病になる可能性を秘めているかもしれない。私もメニエール病にならないように祈ればよかったが、それに気づいたのはこの記事を書いているときだ。嗚呼。
お墓を見つけるまでのお話
今回お墓を訪れるにあたって事前にネットで場所を調べたものの、日本語ではほとんど情報がなかった。メニエールのお墓を訪ねようと思う人は世の中にそう多くはなさそうだが、少なからずいらっしゃるかもしれないので今回書き留めておいた。
モンパルナス墓地は、前述の通りなかなか広い墓地で、有名人のお墓も多い。メジャーな人のお墓は現地の案内図でわかることもあるが、メニエールのお墓は案内図にはなかった(おそらくマイナーなのだろう)。
自力で探すのは無理だと思い、園内の管理事務所のような場所へ(以下地図)。
建物に入り、すぐのところにいたスタッフの人にフランス語版Wikipediaのメニエールのページを見せ、拙い英語でも訪ねた。すると、スタッフの方がパソコンで場所を確認し、位置に関する情報を書き込んだ紙をくれた。「この紙を入口の警備の人に見せるように」とのこと。
次は警備の人のところへ。警備の人は完全にフランス語のみで何を言っているのやら意味不明だったが、地図に「だいたいこの辺だ」的な書き込みをしてくれ、なんとか辿り着くことができた。
果たしてこの記事がどなたかの役に立つことはあるのか…この記事にたどり着いた方の参考になれば幸いだ。
参考)
The family tomb in Montparnasse cemetery, Paris. | Download Scientific Diagram