打ち合わせがない週はほぼないふもぱん先生(他称)です。
「この打ち合わせって意味あるのかな…?」
打ち合わせにムダを感じたり、徒労感をおぼえたりしたことがある人は多いのではないでしょうか。私も会社ではたらいていた頃は、社内の打ち合わせでHP(体力)やMP(精神力)を減らした記憶が多々あります。
目を細めながらそんなことを思い出しつつ、「ついに打ち合わせの本まで出されたのか」と少し前から気になっていた『佐藤可士和の打ち合わせ』(ダイヤモンド社)を手に取りました。Webディレクション(またはプロジェクトマネジメント)の仕事としていると、打ち合わせは日常茶飯事。自然と気になるテーマです。
「打ち合わせとは何か?」の共通認識をつくる
結論としては、「そもそも打ち合わせとはどういうものなのか?」という共通認識を関係者と持つことが大事、という感想に至りました。
内容としては、
- 打ち合わせの目的を設定する
- 事前準備をする
- 打ち合わせ内容をまとめ、タスクの担当と期限を決める
など、社会人を何年か経験していれば、既に学んでいるかもしれないことがベースです。
ディティールについて触れると、「体制図をつくる(責任者や意思決定者を明確にする)」といった点が紹介されていましたが、それらはプロジェクトマネジメントの勉強をされている方ならお馴染みかもしれません。
その他、「出すお茶にも気を配る」など、一流レストランを思わせるような話には「なるほど」と思わせられました。こういう気配りは、一般的なプロジェクトマネジメントのお勉強には出てこない工夫ですね。
そんなディティールも興味深いのですが、
- そもそも打ち合わせは必要なのか?
- 何のために打ち合わせをするのか?
- 打ち合わせにどんな姿勢で望むか?
この根本的な部分を仕事の関係者と共有できれば、この本に書かれている打ち合わせの技術はより意味あるものになると感じます。
打ち合わせはコスト(投資)である
コンサルティング業の方やシステム屋さんは、よく「打ち合わせ費」を見積に入れることがあります。打ち合わせはコストなのですね。「コスト」と言うとネガティブなイメージがついてしまうかもしれませんが、関係者が自分たちの時間を投資しているわけですので、有意義な時間にしよう、という共通の意識はもちたいものです。
時間を使うとは、すなわち命を使うこと、と私は考えるようにしています(よく忘れてしまいますが…)。打ち合わせに5分遅れることは、相手の命を5分奪うことですし、相手が5人いたらその5倍の命を消費することになります(書いていて辛くなってきました…)。何らかやむを得ない事情で遅刻をすることはありえますが、毎回のように打ち合わせに遅れてくるような人は要注意です(生まれてすみません…)。
実は私が以前いた環境は、打ち合わせに5分前後遅れるなど日常茶飯事でした(主に社内打ち合わせだけですが)。違和感を覚えることは多々ありましたが、自分自身も遅れることはよくあったのが正直なところです。お客様向けの対応ではりつめて疲れきっている…などの事情を考えると、遅刻厳禁! と簡単に一刀両断するのもどうかと思ってしまうところもあります。が、そこで甘えを許すと負の循環が回り始める気がしてなりません。
同書の中では、
- 打ち合わせは真剣勝負
- 必ず発言する(発言しない人は無意味)
- 毎秒毎秒があなた自身の「プレゼンテーション」
と表現されていましたが、それくらいの意識で望まないと、お互いが投資する時間に見合った打ち合わせにできません。
私が今、会社組織にいたとしたら、身近なチームメンバー全員でこの本を読み、打ち合わせに対する認識合わせをする、といった取り組みをしてみたいところです(そこからして難しい場合もありますが)。テクニックはあとからいくらでも身につけられますが、土台にある姿勢や考え方を築くことが先決です。
「打ち合わせ費」をいただけるか?
フリーランスとなった今、打ち合わせには移動の時間や交通費もかかりますので、会社員時代よりも余計に「この打ち合わせは必要なのか?」と考えることがあります。
ビジネス色強く考えるなら、「打ち合わせ費」という名目で請求ができる打ち合わせをしているか? が、自戒の質問になるかもしれません。あまり考えすぎてもビジネスライクになるので、そこは加減だと思いますが…。
まずは、「ふもぱん先生(他称)と打ち合わせをしてよかった」と思ってもらえるような工夫を実践していきたいところです。まずは自分から、ですね。
打ち合わせの準備は計画的に。