年末年始、時間があるうちに気になっていた映画『きっと、うまくいく』を観ました。
日本では2013年5月に公開され、当時、周囲の友人たちが絶賛していたため、長らく気になっていました。
結論から言うと、観てよかったです。
本作はインドを舞台とした大学生たちのストーリー。親の期待を背負いながら、よい成績をとり、よい就職先をえることに奔走する学生たち。そこに「それでいいの?」と疑問を投げかける天才的な主人公。大いに笑えるシーンがあるかと思いきや、いきなりシリアスな展開になったり、感動的なシーンがあったり、約3時間を長いなんて思わせない作品です。
Wikipedia によれば、
スティーヴン・スピルバーグは「3回も観るほど大好きだ」と絶賛
とのこと。
一貫したメッセージは、「人の人生を生きるな。自分が情熱を注げる人生を生きろ。」ということです。
ここで思い出すのは、スタンフォード大学での Steve Jobs の有名なスピーチです。
Your time is limited, so don’t waste it living someone else’s life.
「あなたの時間は限られている。だから、他人の人生を生きて、時間を無駄にしてはならない。」というような意味ですね。私が感じた『きっと、うまくいく』の一貫したメッセージと共通します。
自分で考え、行動することの原体験
ちっぽけなものですが、私にも身に覚えがあります。
私は親のすすめで中学受験をしましたが、正直なところ、当時は乗り気ではありませんでした。結局受験をして私立の中高一貫校に入りましたが、振り返ると中学受験は正しかったのか? ずっと疑問が残っていました。
その経験は大学受験のときにもつながり、私は一度現役で入った大学を辞め、別の大学に入りなおしています。
大学を辞めると言い出したときは大変なことになりましたが(親からすれば当然ですね)、結果的には、自分で考え、判断し、行動したことで、自分の望む道に進むことができました。両親も最終的にはよろこんでくれました(予想外の成果だったのでしょう)。
今思えば “青かった” 部分も多々あるのですが、当時の経験は自分にとって大きな財産になりました。経済的な負担を強いる愚息に、もう1度挑戦させてくれた両親には感謝してもしきれません。自分は恵まれている、と心底思いました。
選択できる、という幸運
映画の中でもそうですが、親は子に「こうなってほしい」という何らか希望を持つのだと思います。ただ、それがよい方向にはたらく場合もあれば、そうでない場合もあります。
親からすれば永遠に子どもかもしれませんが、自分の生きる道を決める歳になれば、もう自分で考え、行動するようにうながさなければいけないのでしょうね。
私は大学受験のとき、幸いにもよい結果をえることができましたが、もし失敗しても後悔はしなかったと思います。自分で考え、行動したことなら、結果はどうあれ納得できます。それが、他人に決められた選択肢だったら、きっとそうはならず、ずっと後悔を引きずっていくことになったでしょう。
一方、世界には自分の望む道を選択できない人が大勢います。
自分で考え、多くの選択ができる環境がいかに恵まれているかを忘れてはならない。そんなことも考えた映画なのでした。
自分で考えることも計画的に。